保育士の転職においてとても人気のある求人の1つが「院内保育室」です。
院内保育室の求人は労働条件や待遇が良いことで知られ、非常に人気があるあまり応募が殺到してしまうため非公開にされていることが多いです。
そんな保育士の転職先として人気のある院内保育室がどのような場所なのか、メリット・デメリットと合わせてご紹介します。
院内保育室って保育園と何が違うの?
まずは簡単に院内保育室が一体何なのかについてお話します。
一般的な保育園とどのように違うのでしょうか。
施設、働く保育士の特徴について見ていきましょう。
院内保育室とは
院内保育室とは、病院に勤務する医師や看護師をはじめとする職員の子どもを預かるための保育施設です。
基本的に病院内または病院の近くに設置しています。
看護師はほとんどが女性であることや、病院は24時間を交代で勤務していることなどから、院内保育は病院になくてはならない制度なのです。
院内保育室の施設種
院内保育室は一定の基準を満たすことで補助を受けることができる制度があります。
補助を受けられる院内保育施設は「A型特例」「A型」「B型」「B型特例」に分かれていて、それぞれ子どもの数や保育士の数が定められています。以下の表の通りです。
区分 | 保育児童 | 保育士等職員 | 保育時間 |
A型特例 | 1人以上4人未満 | 2人以上 | 8時間以上 |
A型 | 4人以上 | 2人以上 | 8時間以上 |
B型 | 10人以上 | 4人以上 | 10時間以上 |
B型特例 | 30人以上 | 10人以上 | 10時間以上 |
保育士が院内保育室で働くメリット
院内保育室は保育士に人気の転職先だけあって、働く上でのメリットも多く存在します。
次は院内保育室で保育士が働くメリットについてお話します。
この先を読めばきっと院内保育室で働きたくなりますよ。
小規模保育
病院で働く職員の子どもを対象にしているため、病院の規模にもよりますが比較的小規模保育施設になりがちです。
小規模保育は子どもひとり一人ときちんと向かい合った保育ができることから保育士の転職先だけでなく保護者にも人気です。
小規模保育園で働きたいと考えているなら院内保育も候補に入れてみて下さい。
保護者との連絡が取りやすい
病院内・近隣に位置しているため、保護者との連絡が取りやすいです。何かあった時も連絡がすぐ取れるので安心ですね。
また、施設を運営しているのも病院なので、職員である保護者との連携が取れます。
施設のルールが変わった時の共有などが行いやすいです。
通勤が楽
病院が多くの人が利用する施設であるので駅から近いなど立地が良い場合が多いです。
おのずと院内保育室も立地がよくなり、働く保育士も通勤が楽になります。
保育士に限らず職場の立地は非常に大切ですよね。
行事・イベントが少ない
保育園と違い、行事やイベントは盛んではありません。
小規模な施設であること、保護者が病院の職員であることからあまり大規模なイベントは行いにくくなってしまいます。
行事があると保育士は保育以外に割かなければならない時間が非常に増えますから残業や持ち帰り作業が発生してしまいます。
行事が盛んでないというのは少し寂しい気もしますが、保育士の労働時間を考えるとありがたいことかもしれませんね。
待遇が良い
院内保育室が保育士に人気の理由として最も大きいのは待遇の良さです。
前述した労働時間の少なさだけでなく、給料の高さなどが挙げられます。
病院が運営しているため、一般的な保育園で働く保育士に比べると給料が格段に良いです。
保育士は給料が低い職業として認知されていますから人気になるのもうなずけます。
保育士が院内保育室で働くデメリット
多くのメリットをご紹介しましたがもちろんデメリットも存在します。
病院が運営しているということでどうしても弊害が出てきてしまいます。
最後に保育士が院内保育室で働くデメリットについて見ていきましょう。
変則的なシフト・夜勤
病院は24時間体制で職員が勤務しているので、それに伴って保育室も24時間保育を行っています。
よって、夜勤になってしまう可能性がゼロではありません。
また、病院で働く職員は日中勤務であったり夜勤があったりと勤務時間が変則的になってしまいます。
よって保育士もそれに合わせてシフトが変則的になってしまいます。
保育室の狭さ・園地がない
小規模保育ということは保育室も小規模です。
十分な広さがなく、遊ばせるのが難しく、子供の人数によっては危険です。
また、園庭がないことが多いため、外で遊ばせることができません。
狭い室内で遊ぶことしかできないため、遊び方にも保育士のひと工夫が必要かもしれませんね。
病気・感染症に注意が必要
保育室が病院内にある場合は感染症に細心の注意を払う必要があります。
患者からの感染だけでなく、インフルエンザなどを子どもから病院内に蔓延させないようにしなければなりません。
体調がすぐれない人が多い病院では感染症が広がりやすいです。保育士と言えど多少の医学的な知識が求められるかもしれません。
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